Týr / Ragnarok [おまけ付き]

北欧神話には、''ラグナロク(神々の黄昏)''という終末論がある。

それは''ヴァルヴァなる巫女が主神オーディンに語った予言''という形で語られており、最終的には

主たる神々は全て討死にし、地上は最後に生き残った火の巨人スルトによって焼き尽くされてしまう

のだそうだ。

そしてラグナロクによって死んだ者達はニヴルヘイムへと堕ち、翼のある竜のような蛇ニーズホッグと鷲のフレーズベルグによって喰われ、その後に新世界が始まる……とのこと。

今回取り上げるティアの3rdアルバム
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はまさしくその''ラグナロク''をテーマにしたアルバムであり、所々で小曲を挿みながら全16曲、8つのパートに分かれて北欧的終末世界を描いています。

日本未発売なうえに英語とフェロー語交じりの歌詞の翻訳が大変なので表題曲以外は翻訳しなかったけれど、多分全編にわたってラグナロクを描いていると思う。

近年の作品とは違ってこの頃のティアはアート/テクニカル系の要素が強く、土着音楽を基にした風変わりなメロディーと相まって決して聴き易くはないけれど、確かな芸術性が感じられる凝った楽曲群は同時に聴き応えも充分兼ね備えている。

アート/テクニカル系では当たり前だけれど演奏も上手いし、ラスト直前の表題曲に続いてオープニングと同じメロディーである''The End''で締め括るところも良いですね。

歌われている内容は、たぶん伝承と大差ないと思う。

口承から書物に記録されるまでの過程で、原型を留めていないほど話が変わってしまった可能性はあるけれど、それでもこの北欧生まれの黙示録は興味を惹かれるものがある。

ティアの2006年作である「ラグナロク」は、それに触れる良いきっかけになるかも知れませんね。




[おまけ]




今回のおまけは、ラグナロクを含む様々な宗教の終末を取り上げた書籍『世紀末 神々の終末文書』です(著者は草野巧)。
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調べものには堅苦しいうえに退屈な専門書ではなく、こういうのが良いですね。

分かりやすいのが一番ですよ。



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この記事へのコメント

2020年02月23日 08:54
こんにちは

格好いいジャケットですね。
いつも勉強になります。
世名 和正
2020年02月23日 15:12

>トトパパさん

いつも気持ち玉とコメントをありがとうございます。

ティアはどちらかと言えば、初期の方が好きですね。
今はかなり聴きやすくはなっていますが、あの独特の風変わりなメロディーが彼らの個性だと思っていますので。

勉強になりますか。
基本的に誰も興味を持たなそうなのばっかり取り上げていますが、お楽しみ頂ければ幸いです。