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zoom RSS 初期のArch Enemy

<<   作成日時 : 2018/06/27 04:59   >>

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アーチ・エネミーは女性のデスメタル系ヴォーカルが加入したことで世界的に有名になったバンドなのだけれど、初代ヴォーカリストはヨハン・リーヴァという男性で、歌詞の内容もキリスト教的世界観に基づいた精神世界あるいは哲学の要素が多分に含まれていた。

というわけで、今回はArch Enemyの初期作品群をそれぞれ挙げてみようと思う。




まずは1996年発表の1stアルバムである、''Black Earth''から始めましょうか。
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このバンドの音楽性はいわゆるメロディック・デスメタルの範疇で語られるのだけれど、正確には少し違う。

アモット兄弟の叙情的なギタープレイを取り入れたデスメタルというのが、黎明期の彼らの音楽性なのだ。

「それって、メロデスじゃないの?」と思うかもしれないが、聴き比べてみるとやはり、メロディック・デスメタルとは違う。

あちらはどちらかというとメイン・ストリーム寄りの音楽(黎明期はさほどでもないけど)であり、こちらはよりアングラに近い。

イエテボリ・スタイル(メロディック・デスメタルの一種)とは違って、アイアン・メイデンっぽさも殆ど感じないしね。

しかしその一方、デスメタルにしてはブラストビートは取り入れられておらず、曲によっては伝統的なハードロックのリフが飛び出すところが、このアルバムの面白いところ。

ヨハンのヴォーカルを含め、デスメタルとしてはかなりソフトだが、かといってメロディック・デスメタルほどエクストリーム及びアングラな要素が薄いわけでもない。

魂の腐敗や終末、狂気などを題材とした歌詞はいずれも一定の水準に達していると思うし、音だけでなく歌詞も重要な私にとっては、こういったところもポイント高い。

個人的には本編のラストを飾る''Fields Of Desolation''の歌詞が、最も秀逸だと思う。




「悲嘆と悲しみの時代に
俺達は光を探し求めている
安全な場所を探しているんだ
隠れる場所を
聖なる職務を諦め
神は人類に背を向けてしまった
2つの信念へと引き裂かれ
永遠の命、それともこれが限界かと

暗闇に溺れながら
俺達は衰弱し堕落していく
俺達の最後の旅
救われるにはもう手遅れだ
冷たい風が吹く場所を
俺達はずっと通ってきた
これがすべての結末なのか
わからない、俺にはわからない」




1998年発表の2ndアルバム''Stigma''
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は基本的に前作の延長線上に位置する作風なのだけれど、2代目のドラマーがメタル向きの人ではない(どちらかというとジャズ向き)ため、スロー及びミドルテンポの曲が中心に収録されている。

ちなみに同作が完成した際、日本の販売元が「これじゃあ納得できない」とクレームをつけたため、急遽初代ドラマーを呼び戻し(以後、ドラマーは固定)て疾走曲を2曲追加収録されたのは、日本では有名な話だと思う。

ちなみに私は、このアルバムのことが長い間、好きにはなれなかった。

「速い曲が殆どないから」とかいうくだらない理由ではないのだけれど、全体的に曲が弱いと感じていたからだ。

当時体調不良だったヨハンのヴォーカルも弱々しくて元気がなかったこともマイナスに働き、私の中で長らく初期アーチ・エネミーにおけるワースト1・アルバムの座を不動のものにしていた。

ジャケットも好きじゃないしね(苦笑)

今は当時ほど悪い印象は持っていないけれど、それでも地味な作品であることに変わりはない。

ちなみに歌詞に関しては、オープニングを飾る''Beast Of Man''が最も良いと思う。




「人間という獣に気をつけろ
奴は悪の手先だから
神の霊長類の中でただひとり
奴は娯楽で、肉欲、欲望のために殺すんだ

聖なる伝言…
明かされた真実…

奴を避けろ…でなければ奴のようになるぞ
奴を避けろ…人間という獣

奴を増殖させてはいけない
奴は自分とお前の家を砂漠にしてしまうから
奴を避けろ…ジャングルの嘘吐きに戻してしまえ
奴は死の前兆だから」




1999年発表の3rdアルバム''Burning Bridges''
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は日本のファンから名作と誉れ高い作品のひとつであり、アングラ感が払拭された最初の作品でもある(この時点ではまだ古風な音楽性ではあったけれどね)。

アモット兄弟の叙情的なギタープレイはこれまで以上に大胆となり、ヨハンのヴォーカルも従来のソフトなデスメタル・スタイルから、ハードコア由来の感情撒き散らし型スクリームへと変わったことで(ただし、表題曲だけは従来の歌唱法)、これまで以上にエモーショナルな作品になってると思う。

その代わり、歌詞はピンとくるものが無くなったので、歌詞の魅力に関しては前作、前々作に劣るかな。

キリスト教的世界観に基づいた創作に終始し、政治的なことを歌っていない(仮に暗喩していたとしても、露骨ではない)ところは良いと思うけれどね。

良くも悪くも感情的で、ある種のクサさすら感じるこのアルバムは、クサいもの好きな日本のメタルファン向きなのだと言えるでしょう。

そして同作の発表後、ヨハンは脱退。

2001年発表の4thアルバム''Wages Of Sin''でついに、女性ヴォーカリストであるアンジェラ・ゴソウが加入した。
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彼女は後にヨーロッパで言う極左(向こうでは無政府主義的な思想の人間が極左という認識らしい)としての本性を剥き出しにするのだけれど、この頃は猫をかぶっていたのか、まだそういった一面を露わにはしていなかった。

同作は黎明期から続く基本的な音楽性を洗練した作品となっていて、良質なサウンド・プロダクションも洗練しました感を存分に引き出している。

ヨハンと比べて感情表現に乏しく、当時はヘボかったゴソウのヴォーカルがマイナスと言えばマイナスだけれど、良い作品であることは間違いない。

アーチ・エネミーが初期から音楽性を続けていたのはこの''Wages Of Sin''までで、以降は急激なメインストリーム化を経て、古典とモダンを融合させたような作風へと変わり、思想的には年を経るごとに左傾化していった(苦笑)

まるで、ボブ・ディランが共産主義者の女と交際して赤化したかのように(当の本人はボブを赤化させたことを後悔したそうだけれど、もはや全てが手遅れだ)。

女性であるゴソウが加入したことが世界中で注目され、バンドは成功を収めたけれど、私にとってはやはりバンドの左傾化は許しがたい変化であり、このことに関しては今でも不愉快に思っている。

アモット兄弟の弟であるクリストファーが脱退した本当の理由は、バンドの左傾化なのではないかと勘ぐってしまうほどだ。

まぁ、それでも6thアルバムである''Doomsday Machine(http://07355934.at.webry.info/201804/article_4.html)''までは聴いていたけれどね。

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